2014年07月04日

ここから先はリアル

今迄、絵を描いている友達で映画も観ない、小説も読まないという人に何人かあった事がある。
特に映画を観ないというのは、まさか全く観ない人がいるとは!と、ちょっとした衝撃だった。
理由はそれぞれちゃんとあって共通しているのは「本当ではないから」。
一人の子は「演技がダメで、演技していると分かるとさめるし見ていられない」
もう一人は「でもドキュメンタリー映画は好き」と言う。
この映画をみない人生を選んだ人は多分何本かは過去に映画を観たと思うが、その映画がもの凄くつまらなくて自分にあわなかったのだろうか?
私なんて人の創作物に溺れて生きてきた人生で、生きる事の一部ははそういう事と思っている。

ここ最近みた映画では「そこのみにて光輝く」が本当に素晴らしかった。
底辺で生きる人の映画で「うっ、、、お願いだから幸せになって」と強く願いながら観た。
映画は海岸の夕日のシーンで終わる。私にはそれが希望に思えた。

その映画館は地下にあるので見終わって階段を昇り地上に出た瞬間、現実の街の声、眩しい太陽の光が容赦なく入ってくるのだけど、心はまだその映画の中に浸っていいるので、ただ地上に上るのではなく底辺から少し地上に出れたような感じになる。
目の前には昔私がバイトしていたお店の曲がり角がある事に気付き、あの頃の過去の自分が鮮明に蘇ってくる。
それはまるで映画とつながっているようでもあり、私なりに生き方にもがいていた時期だからあの頃の言いようの無い心が蘇ってザワザワしてくる。

映画を見終わると、私の心の中ではそれは物語ではなくなってリアルになる。
映画を観るってそういう事って思う。
それは本当ではない物語だけど、見終わった瞬間の心の中は本当で、観る前には確実に無かったものなのです。
一つ映画を観ると一つ心に今迄無かった何かが生まれる。本当ではない事から本当の何かが。
その何かは形も色も人それぞれ違うけど、それはリアルだよという事を映画を観ない友達に伝えたいと思った。
posted by kyoko at 14:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする